「Windows登場以来パソコンが使い易くなった」というのはマイクロソフト社の(当社比)であり、最初の取っつき易さ、分かり易さにおいてはMacの方が上でしょう。Macは適当に触っていると使い方が分かりますが、Windowsは、覚えることが多く、習得に努力を要します。Mac使いの皆様はイライラするかもしれませんが慣れてしまえば一緒です。がんばりましょう。
ただ、細かい点を見ると詳細にカスタマイズできたり、非常に便利な機能があったりMacより便利な点がいくつもありますので、へピーユーザーにとっては結構快適に使えるかも知れません。ここではMac使いが快適にWindowsを使えるように注意すべき相違点を記すことにいたしましょう。
なお、Windows XPはMacと路線は違いますが、ある意味で大分分かりやすくなったかもしれません。
注:Winはあまり強くないので誤りもあるかもしれません。お気付きの方はMacWin広場・相談所にお願いします。
エクスプローラー 1998.8.15UP 2006.07.17更新
Windowsでファイル操作を司るエクスプローラーは、MacOSXのFinderと同様、いつでもファイル操作等ができるように常に動いています。しかし、ややこしいことに、スタートメニューにあるエクスプローラーを起動すると階層表示する画面が新たに起動します。表示方法が違うだけなのですが、新たに別のソフトを起動しているように見えます(^_^;)。この表示方式でファイル操作をすると結構便利なのですが、ちょっとした操作ミスでファイルをどこかに移動させてしまって見失うことがあります。そういう場合、Ctrl+Zキーで操作を取り消せばいいでしょう。ファイル操作も取り消しができるのは便利です。ただし、取り消しを変なタイミングでやると全く想定外の処理を取り消されてしまって、わけ分からなくなることがあります。やたらと連発せず確認しながらにしましょう。
MacOS9系のファインダーと比べると、ファイルやフォルダもカット&ペースト、また間違えても元に戻せること(取り消し)のが大きな違いの一つでしょう。
マルチタスク 1998.8.15UP 2006.07.17更新
MacOSX同様、プリエンティブマルチタスクですので複数の処理を並行して処理可能です。 特に、Windows NT系列であるWindows2000/XP等は、Win95系よりもさらに快適なマルチタスク環境を得られます。恐らくWin95系のマルチタスクは不完全なのでしょう。
MacOS9系も一応、マルチタスクですが、プリエンティブマルチタスクはそれよりずっと優秀です。例えばどんなソフトでも処理中に他のソフトを操作可能ですし、印刷のスプール中も他の操作が可能です。複数のソフトを順番にではなく同時に一発で起動することも可能で、要するに処理待ちでぼーっと待つ必要は基本的にありません。そのため、MacOS9系よりスムーズに操作できるかと思います。
この辺の仕組みは、ASCIIさんのプリエンプティブなマルチタスクをご覧下さい。
DeleteキーとBackspaceキー 1998.10.1UP 2008.04.19更新
Deleteキーでカーソルの後ろ、Backspaceキーでカーソルの前を削除できます。キー名称と機能がMacと違いますので注意しましょう。
また、古いMacのキーボードは、deleteキーしかなくてカーソルの後ろを削除できないので、それを思うととても便利です。
拡張子とファイル管理 1999.2.1UP 2008.11.19更新
ファイル名の末尾につく、".***"というピリオド以下の3文字を拡張子と言い、Windowsはファイル管理の根幹をこの拡張子に依存しています。Mac、特にMacOS9系ではファイルタイプを意識することはあまりないので何のことかよく分からないかもしれませんが、とにかく必要不可欠で、通常変更してはいけないと理解しておきましょう。そして、ファイルをダブルクリックして起動するソフト、アイコン等は拡張子で一律です。これはWindowsが拡張子単位にファイルタイプ、起動ソフト、アイコンを管理しているからです。
具体例を挙げると、gifファイルをPhotoShopでつくろうがPaintShopProでつくろうが、そのファイルをダブルクリックして開くときには".gif"の拡張子に関連付けしているアプリケーションが起動し、Macのように作成したアプリケーションで開くという概念がありません。アイコンも".gif"に関連付けされたアプリケーションのアイコンになり、通常、画像ファイルのアイコンが画像そのものになることはありません。ごく初期のWindows95(IE3以前)以外は、フォルダ内にサムネイルが表示されるように設定することは可能です。以上から、拡張子を変えれば、実際のデータのファイルタイプと違うデタラメのファイルタイプと認識され、起動するソフトもアイコンも変わってしまいますので注意しましょう。
これは、WinのファイルはデータのみでMacのリソースのようなファイル情報がないため、OSが拡張子で判断する仕組みになっているからです。よって、一時的に開くアプリケーションを変えたい場合は、Mac同様、そのファイルを開きたいアプリのアイコンにドロップしたり、開きたいアプリから直接開くことでできますが、クリエーターという概念がないため、ファイルから起動するアプリケーションを恒久的に変更したい場合、別のアプリケーションで保存し直しても関連付けは変更されず、Windows側で拡張子とアプリケーションの関連付けそのものを変更しなければいけません。ファイルの関連付け、アイコン等を恒常的に変更をする場合は、[ファイルタイプ]のウィンドウで拡張子単位に設定いたします。ただ、ここまで来ると結構マニアな世界ですから、通常自分で設定を変えることはないでしょう(余談ですがここで拡張子毎に右クリックのメニューをカスタマイズできるのは便利です。めんどくさいのであまりやりませんが)。
そういうわけですから、Macからデータを渡す場合、ファイル名に拡張子を付ける必要があります。拡張子は、必要に応じて覚えていって下さい。覚えないと使いこなせません。
dll(ダイナミックリンクライブラリ)ファイル 1998.8.15UP 2006.07.17更新
一般的にWindowsのソフトはアプリケーションとdllというプログラムファイルからなります。dllはアプリケーション実行中に必要になった時点でダイナミックにリンクされ実行されるので「ダイナミックリンクライブラリ」と呼ばれます。一つのdllを同時に複数のソフトで使用できるのでソフト開発や容量を節約することができるらしいです。しかし、ソフトをインストールするとdllファイルをばらまかれてしまい把握が困難ですし、極まれにソフトの起動時に「何とか.dllがない」などというメッセージが出てソフトが動かなかったり、dllのバージョン違いでトラブルが起こったりします。ソフトのアンインストール時には「***.dllを削除しますか」とよく聞かれますが別のソフトがそのdllを使用する可能性があるため、基本的に削除せず残した方が無難です。よってソフトのインストール、アンインストールを繰り返していると、使わないdllファイルがゴミのように溜まってしまいます。きれいに掃除するためには、各種の市販アンインストーラーを使う方法もありますがトラブルこともありますので、可能ならハードディスクをフォーマットして必要なソフトだけを新規にインストールした方がよいでしょう。しかし、Winの再セットアップは、MacのOS新規インストールより手間もかかり難易度も高いため私は自分ではしませんが・・・。
またMS製ソフトはWindowsのdllファイルをちょこちょこ書き換えていますので、時々インストール時に「もっと新しいdllがあるけど残しますか?」と聞かれる場合があります。その場合上書きせず新しいdllをそのまま残した方が無難だと思います。ただ基本的にdllに関するトラブルは素人には理解できませんので、うまくいくかどうかは結果で見るしかないでしょう。
コントロールパネル 1998.8.15UP 2008.04.19更新
MacOS Xの”システム環境設定”のようにシステム等の各種設定をするものです。Macのように使い手が追加削除してシステムの機能拡張をするものではなく、基本的にOSが用意します。一部、QuickTime等のようにコントロールパネルを追加するソフトもあります。
MacOS9系のコントロールパネルのように常駐して各種設定ができるという意味では、タスクバーの端のタスクトレイにある常駐ソフトの方が近いでしょう。
マイコンピュータ 1998.8.15UP 1999.11.15画像追加
ドライブやメディア等だけを表示する特殊フォルダでファイルやフォルダはおけません。Windowsはボリュームやメディアなどの実体が無くてもドライブがアイコン表示されますので、このようなフォルダにまとめたのでしょう(そうしないとデスクトップ上はアイコンだらけになってしまいます)。ただ、マイコンピュータを見れば繋がっている周辺機器やネットワークドライブ等が分かるという利点があります。しかしコンピュータの壁紙上にコンピュータがあるというのはちょっと変です。またマイコンピュータが擬似的には最上位の階層なのですが、見かけ上はデスクトップ上にあります。お分かりになるでしょうか?
OS(システム)の場所 1998.8.15UP 2003.08.10更新
Windowsフォルダです。しかし、MacOS9系のようにこのフォルダを他のボリュームやメディアにコピーしても普通は起動できません。そもそもCドライブ以外(NECのPC98シリーズはAドライブ?)からの起動方法を私は分かりません・・・。ただし、Windows2000/XP等のNT系では、マルチOSにして起動時に任意のOSを選択して起動させることが出来ます。
デスクトップフォルダの場所 1998.8.22UP 2005.8.16更新
一見デスクトップは最上位の階層にあるかのようですが、実際のデスクトップフォルダは、Windows2000/XP等のNT系では各ユーザーのプロファイルの中に個別に持っています。Windows95/98の場合、[C:\windows\デスクトップ]にあります。Macに比べるとわかりにくいです。一部のアプリケーションは、この場所を知らないとデスクトップ上のファイルを操作できないことがあります。また、画面上やダイアログ等ではデスクトップが最上位ですが、擬似的にはマイコンピュータが最上位です。[C:\]が最上位の場合もあります。つまり複数の階層構造が混在しているのです。また、一見デスクトップ上にあるかのように見えるネットワークもやはりデスクトップフォルダの中には存在しません。一部のダイアログではネットワークは通常の階層で表示されず、わざわざ「ネットワーク」というボタンを押してドライブとして登録して初めて認識されます。なんてややこしいのでしょうか。たぶん説明では分からないでしょうね。よって、デスクトップフォルダとか階層構造とかを忘れてしまった方がかえっていいように思います。ネットワークは外部ドライブとして別に考えましょう。
また、Windows95/98の場合、デスクトップフォルダの名称は半角カタカナ文字を使っていますので、デスクトップ上にhtmlファイルをおいてローカルでリンクの動作確認をしようとすると誤動作いたします。この場合、それらのファイルを[C:\]等におきましょう。余談ですが一部のマシンを除いて一般にエクスプローラーで操作するとデスクトップフォルダの名称や場所を変更できます。よって私はトラブルを回避するために半角カタカナのフォルダを全て半角英字にして、階層構造たどりやすいように[C:\desktop]としておりました。
なおメニューバーの[表示]-[オプション]で開くダイアログからパスにあるデスクトップフォルダを不可視にすることもできますが、dll等の他のファイルまで不可視になってしまうので色々不便を感じます。しかし不可視にしないとデスクトップが最上位と上記のパスに2個見えてしまいます。
メディアの排出 1998.8.15UP 2008.4.19更新
アイコンをゴミ箱に捨ててもダメです。メディアは排出されません(^_^;。
WindowsXPなどでは、右クリックメニューなどに「取り出し」という項目があって、光学ドライブなどはそれを選択することでメディアが自動排出されます。
Windows95/98などでは自動排出はできず、ドライブのイジェクトボタンを使って手動で排出するしかありませんでした。
手動で排出すると、作業中であろうがいつでもメディアを抜けますので注意が必要です。このため初心者は作業中にメディアを抜くという誤操作を行いしばしばトラブルとなりますし、不特定多数の人がネットワーク上でドライブを共用している場合、誰かが使用中のドライブを開けてしまうこともあります。そのため、かつて私の勤務先ではPDドライブに「使用中」「未使用」カードをおくという原始的方法で対応していました (^_^;)。
そのため、WindowsXP以降では右クリックメニューの「取り出し」を使ってCD等の光学ドライブを自動排出するように習慣づけた方が無難だと思います。
マウント 1998.8.22UP 1999.4.15修正
ドライブや周辺機器はマイコンピュータの中に起動時にマウントされ、メディアやボリュームがなくてもドライブそのものがアイコン表示されます。メディアが存在しないドライブを開こうとするとエラーメッセージが出ます。フロッピードライブの場合、「ガギガギガギ・・・。」と数秒、騒音とともにアクセスを受け付けなくなりエラーメッセージが出ます。しかし、そのまま気にせずキャンセルすれば大丈夫です。またフロッピーのボリューム名は画面上では表示されず、プロパティを見て初めて分かるのでいまいちかと思います。
よく使うドライブはデスクトップにショートカットをおいておくと便利です。
1999.4.15 ミックさんより補足。
「Winでは再起動無しにSCSI機器に電源を入れて使用する方法があります。やり方として[マイコンピュータ]-[コントロールパネル]-[システム]のデバイスマネージャータブをクリックして更新ボタンをクリックします。この時Winであらかじめ組み込まれたデバイスを全て再度更新する訳で外付けSCSI機器(MO、PD、CD-ROM、CD-R、スキャナー等)がMacで言うマウントされる状態になります。もちろん電源を切ってシステムを更新すれば外れ(アンマウント)ます。」
ドライブとは? 1998.9.1UP 2005.8.27更新
Windowsはボリュームでなく機械的なドライブで管理しています。Windows XPでは、CD等のメディアを挿入するとマイコンピュータ内のアイコンが変わるのでメディアが入っているかどうか分かりますが、Windows95/98では、システム上では開けてみないとドライブ内にメディアがあるかどうかは分かりません。PCが一台だけなら使い手自身が分かっているので問題ありませんが、ネットワークでドライブを共有しているときは分からないです。
メモリ設定 1998.8.15UP 2008.4.19更新
MacOSX同様、全て自動ですので気にする必要はありません。よって、MacOS9系のようにメモリの割り付け、ディスクキャッシュの設定、仮想メモリの設定など全く考える必要はございません。楽です。ただ、ちょっとメモリ管理がお馬鹿です。
Windows95/98系の場合、動作が遅いようでしたらシステムモニタという付属ユーティリティで使用中のスワップファイル(仮想メモリで使用しているもの)サイズと空きメモリの容量を確認してみましょう。おそらく数十MBスワップされていることでしょう。こんなにがんがんスワップしてもそれなりに動くのはたいしたものだと思いますが、メモリを64MB積んでもディスクキャッシュで40MBぐらい物理メモリを食い潰し、スワップファイルが30MBとかできるのはどうかと思います。つまりメモリを沢山載せてもかなりディスクキャッシュに取られてしまうのです・・・。というわけでメモリは目一杯載せましょう。
また、アプリケーションを終了しても、しばらくはメモリを解放せずにキープするのでそれもメモリを食い潰す原因となっています。こういうときは常駐ソフトを極力終了し、ソフトも複数同時に起ち上げないようにするぐらいしかないでしょう。(一応、”窓の手”というフリーソフトでディスクキャッシュの量を抑えることができます)
ます。ディスクキャッシュの性能はMacOS9系より優れているようです。
仮想メモリ 1999.1.15UP 2008.11.19更新
全く知らなくても問題ありません。仮想メモリ関係でトラブルが起こることはまずありませんのでご安心下さい(気が付かないだけかもしれませんが)。Windowsでもコンパネの「システム→プロパティ→パフォーマンス」で設定出来ますが、通常、触る必要は無いと思います。 MacOS9系とは仕組みが違うようですので、オフにしない方がいいと思います。ただ、通常、仮想メモリはCドライブに確保されるのですが、Cドライブが一杯なると仮想メモリの領域を十分確保できずひたすらHDDを読み書きするようになります。このような場合は、Cドライブを整理するか、仮想メモリを空き容量が大きい、別のドライブの内蔵HDD(外付けはだめ!)に設定すれば解消できます。
RAMディスク 1998.8.15UP 1999.1.1修正
MacOSX同様、普通には設定できないのでこういう仕組みがあることすら全く分かりませんが、実は作れるようです。MacOS9系では高速化のわざとして効果的ですが。
1998.8.22 がんばれゲイツ君の外崎さまより情報を頂きました。
「Windows95でも、config.sysを書き換えれば、RAMディスクは作成できます。ただ、普通のマニュアルにはあんまりやり方が載っていないんですよね。」