恐るべき自動販売機　その２

　「えっ！？　自動販売機？何ですかそれ。」
　「おばさんのところの入り口のところにあるめっちゃ古いやつだよ。あの大村昆ちゃんが出てきそうなオロナミンＣとポカリしか入ってないやつ」
　ということで私と、Ｋ、Ｗ、Ｎ、Ｔでどやどやと販売機のところに行った。そして５人で動かしてみた。むっちゃ重い。びくともしない。
　「おおぅりゃぁぁぁぁ！ぐはぁぁぁぁ！でぇぇぇ！」
大の男５人がかりで引きづりながら動かすので精一杯だ。後ろでおばちゃんが大笑いしている。
　「めっちゃ重いですね。これ。」
なるほどだから盗まれないのか。こんなに重けりゃ簡易クレーン付きのトラックでも持ってこないととても持ってなどいけない。とその時・・・、私たちはふと気が付いた・・・。
　「ひょっとしたら金が入っているのでは無かろうか？」
振り返ると全てを見抜いていたかのように、野球のバットより長いすごいハンマーを持ったおばさんがニコニコしながら立っていた。そうなれば話は早い。すぐさまハンマーを持って野球のバッターのようにフルスイングだ。これで今日の晩飯はラーメンに餃子を付けられるぞ！
　ビュゥゥン！！　ぐわぁぁぁん！！　ビュゥゥゥゥゥゥン！！　ずぐわぁぁぁぁぁん！！　ビュゥゥゥゥゥゥゥン！！！　ずぐわぁぁぁぁぁああああああん！！
・・・しかし甘かった。５人で交代で思いっきりぶったたいたが、びくともしない。ここで元野球部のＴが、全員の期待を受けてもう一度腰を据えて根性を入れて思いっきり振った！

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